旭屋出版Blog　−食と料理の出版社−

先日お知らせしたとおり、
旭屋出版は5月1日に事務所を移転します。

現在は引越し作業に追われている最中。
奥から奥から大量に出てくる
いるもの、いらないもの、
古いもの、新しいものを仕分けるのは
けっこう大変です。

特に荷物として一番多いのが
料理写真のポジフィルム。

本に使用したものは保管していますが、
未使用写真、控えの写真などが大量にあり、
これらのほとんどは捨てざるを得ません。

引越しは、会社の環境整備としては絶好の機会。
思い切って捨てることが大切なのですが、
昔の写真を見ていると、その美しさについ
見入ってしまいます。

例えばこちら。

「新しい日本料理」シリーズで
撮影した小鉢の写真、と思われます。
４×５（しのご）という大判フィルムで撮影していて、
実物はもっと美しく、迫力があります。
（ちなみに「新しい日本料理」シリーズは、
現在、新装普及版としてお求めやすい価格で販売しております）


こちらは「喫茶＆スナック」創刊号の表紙で
使われていた写真。およそ30年くらい前のものかと。

「喫茶＆スナック」は現在の「カフェ＆レストラン」の
前身となる月刊誌で、当時の喫茶店ブームを後押しする
経営専門誌として発行いただいておりました。
いまもこの本のファンの方は結構いらしゃいます。

写真を見ると透明なフィルム入れに、
緑色のペンで切り抜き指定をしているあたり、
時代を感じます。


他にも



こちらは20年くらい前に出版したカクテルの本の
未使用写真。
なんとなく昔の雰囲気が漂っていますが、
今見ると逆にお洒落で新鮮です。




こちらは昔の「すしの雑誌」で使われていた写真。

このほかにも
たくさんのおいしそうな料理写真が…
だんだんお腹が空いてきました！！


デジタル全盛の今日ですが、
こうしてポジフィルムを見ていると
その質感、色合いはデジカメではなかなか出せないものかなと
思ってしまいます。
手にとって眺めると「ほうっ」とため息が出ちゃいます。

そして何より、
取材させていただいた
お店の方や、著者の先生のご協力があって
こうした素晴らしい料理写真が撮影でき、
本を出版してきたんだなと感慨も沸いてきます。

いろいろな方のご協力があって
会社の伝統が培われてきたことを思うと
改めて、感謝の気持ちもわいてきます。

もう少し、しみじみしたいところですが、
引越しは間近。そろそろ作業に戻ります！