人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★国産蜂蜜とスパイスの穴子ラケと あんずのパートブリック包み焼き | 旭屋出版

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プロのレシピ 2018.07.02

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人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★国産蜂蜜とスパイスの穴子ラケと あんずのパートブリック包み焼き

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。ハチミツとスパイスで、 アナゴの旨みを引き出したレシピです。

長野産の天然ハチミツ

希少価値の高い長野県産ハチミツ。新鮮な蜜は味わいも栄養も優れる

現在、市場に出回るハチミツは輸入蜜が9割近くを占め、国産の天然ハチミツはほんの一部にしか出回らない貴重な食材になっている。その中で日本一の養蜂県として知られるのが長野県だ。自然に恵まれた信州では、アカシア蜜やリンゴ蜜、トチ蜜、ソバ蜜、百花蜜など、多彩な種類の蜜が採取されている。「巣箱から取り出したばかりの新鮮なハチミツほど、味も香りも栄養価も高い。だから蜂屋さんから直接買うのがいちばんおいしい」と、長野県養蜂協会副会長の佐野友治氏。ハチミツの採取時期は1ヵ月ほどと短く、その希少性ゆえに国産ハチミツの価値は非常に高まっているという。クセが少ないのはアカシア蜜で料理にも使いやすい。

■長野県養蜂協会

夏に旬を迎えるアナゴとあんずを重ねた立体的なひと皿。酸味が際立つあんずとの相性を考慮し、アナゴはスパイスを加えたハチミツでラケにし、存在感を高めた。長野県産のハチミツは、まろやかな甘味と香りの高さが秀逸。個性的なノイリー酒のソースで軽やかにすすめる。
●参考売価1800円/原価550円

■材料
アナゴ(開いたもの)…60g
白ワインビネガー…適量
グラニュー糖…適量
ハチミツ…80g
あんず…1個
溶かしバター…適量
パートブリック…1枚
A
 ナツメグパウダー…1g
コリアンダーパウダー…1g
 シナモンパウダー…1g
黒胡椒…1g
 ガラムマサラ…1g
・ソース
 EXVオリーブ油…50ml
 グラニュー糖…18g
 ノイリー酒…50ml

■作り方
① アナゴは開いたものを用意し、白ワインビネガーでもんでヌメリを取り、水洗いして水気を取る。
② あんずは半分に切って種を取り、グラニュー糖をまぶしておく。
③ ①を蒸し器で5分ほど蒸す。
④ ハチミツとAのスパイスを火にかけ、よく混ぜ合わせる。
⑤ ③のアナゴに④をぬりながら、サラマンダーで香ばしく焼き上げる。
⑥ パートブリックを広げ、⑤のアナゴ、②のあんずをスライスして重ね、四角く包む。溶かしバターの上澄みをパートブリックにぬり、サラマンダーで色がつくまで焼く。
⑦ソースの材料を合わせて火にかけ、よく混ぜ合わせて乳化させる。
⑧ 器に⑦のソースを流し、⑥を盛る。

「長野県産天然ハチミツ」を活かすPOINT
・ハチミツの甘さに、相性のよい甘い香りのスパイスを合わせる
・「炙ってはぬる」を繰り返し、アナゴにしっかり味をのせる

【シェフ紹介】
オーベルジュ エスポワール(長野・蓼科)オーナーシェフ・藤木徳彦氏

その土地に泊まり、土地の食材を使った料理を楽しませる“オーベルジュ”。藤木シェフには地元の食材を使えばオーベルジュが成立するという考えはない。食材がどのように生産されているのか、生産の現場に踏み込み、生産者との信頼関係を築きあげたうえで自身の料理に昇華する。野菜でいえば、一年を通して、スタッフ総出で作業を手伝いながら、成長を見守り、収穫を迎える。そうして売るための野菜ではなく、家族のために作る野菜を自店のために確保する。「天然のハチミツはスパイスに負けない香りがある」とアナゴのラケに使用する。

自然豊かな蓼科の地で、長野の食材を中心に季節感あふれるフランス料理を提供するオーベルジュ。年間を通して楽しめるジビエ料理にも定評がある。

※月刊「近代食堂」2016年8月号に掲載した内容を再編集しています