人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★「古座川町産鹿モモ肉 シキンボのスモーク」 | 旭屋出版

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プロのレシピ 2018.09.28

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人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
「古座川町産鹿モモ肉 シキンボのスモーク」

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピをお教えします。今回は赤身肉の風味を活かした「古座川町産鹿モモ肉 シキンボのスモーク」をご紹介します。

古座川町の鹿肉

古座川の恩恵を受けた鹿を料理人が食肉に加工する

 紀伊半島の南に位置する和歌山県古座川町。山も川も海もある自然豊かな地で獲れる鹿や猪などのジビエを料理人が解体処理し、食肉加工する全国でも珍しい取り組みが行なわれている。町からの業務委託を受けているのが『古座川ジビエ 山の光工房』だ。
隣接する『南紀月の瀬温泉ぼたん荘』の料理長でもある深海政也氏は、そのメリットを「猟師さんの処理の仕方では料理人には使いづらい部分もある。分割の方法など、実際に料理しているからこそきめ細かく対応できます」と話す。加えて古座川町の鹿肉はクセが少なく、赤身が深い。ジビエはいかに早く処理するかが肉の臭みに影響するため、仕留めてから2時間以内など、同工房の基準に沿った肉だけを扱う。その品質と安全性に和洋中の料理人が注目する。

■古座川ジビエ 山の光工房(http://shikaniku.jp/)

古座川町産鹿モモ肉シキンボのスモーク

 鹿の赤身肉の風味を活かしつつ、塩漬けにして特有の臭みを抜き、旨みを引き出して作るスモークハム。脂のないシキンボを使うことで、しっとりとした口当たりが生まれ、後口のさっぱりしたハムになる。
野性味に合わせ、土の香りのするゴボウのピクルスを添えた。
●参考売価800円/原価200円

■材料(一本分)
 ★鹿モモ肉シキンボ(かたまり)…200g
  塩…3g
  グラニュー糖…0.3g
  トレハロース…0.045g
  亜硝酸ナトリウム…0.2g
  桜のチップ、ヒッコリーのチップ…各適量
 <仕上げ(1皿分)>
  鹿モモ肉シキンボのスモーク(スライス)…4枚
  カリフラワー、ゴボウ、芽キャベツのピクルス…適量
  粒マスタード…適量

    ■作り方
    1 鹿モモ肉の中でも脂のまったくない外モモの内側にあるシキンボを使用。塩とグラニュー糖、トレハロース、亜硝酸ナトリウムを混ぜ合わせ、シキンボにまぶす。
    2 1を真空包装し、氷水につけた状態で3日間冷蔵庫に保存し、肉に塩を入れる。氷水につけておくのは、肉の温度が上がらないようにするため。
    3 2の真空包装をはずし、風通しがよく温度の高い場所に1~2時間吊るし、表面を乾かす。
    4 桜のチップとヒッコリーのチップを1対1の割合で合わせ、3を30分スモークし、香りをつける。
    5 4を湿度60%、温度110℃のスチコンに入れ、10分ほど加熱する。
    6 すぐに冷蔵庫に入れ、冷やす。
    7 皿にスライスした6を盛り、ピクルスと粒マスタードを添える。

    「古座川町の鹿肉」を活かすPOINT
    ◦ 鹿肉の旨みを逃がさないようスチコンで火入れする
    ◦ スモークの時間とチップの種類で香りづけの調整をする

        【シェフ紹介】
        『ミネバル』
        シェフ 峯 義博氏

         1978年生まれ。調理師学校を卒業後、スペイン料理店を始め、様々なジャンルの店で経験を積み、2011年に独立開業した。2014年に現在の場所に移転。新しい素材や調理法に研究を重ね、素材の持つポテンシャルを引き出す技量に注目が集まる。

        住所/東京都渋谷区神泉町13-13

        ※月刊「近代食堂」2017年3月号に掲載した内容を再編集しています