天然調味料"塩もろみ"で味付けする「唐揚げ」 人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ | 旭屋出版

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プロのレシピ 2018.06.15

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天然調味料“塩もろみ”で味付けする「唐揚げ」
人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ!人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。第6回は、酵母と乳酸菌からつくる 旨み豊かな調味料、八峰白神自然食品「塩もろみ」。

「塩もろみ」

塩味と酸味、アルコール効果で肉の臭みをなくし、やわらかくする

白神山地を源流とする八森沖の海水はミネラルが豊富。この海水から何か特産品が作れないかと八峰町と秋田県総合食品研究所、八峰白神自然食品の三者で共同開発された調味料が「塩もろみ」だ。原料に海塩と米、麹を使うため、塩麹にも似ているが、白神山地で採取された白神こだま酵母、白神乳酸菌を投入して発酵熟成させる。そのため、塩味のほか酸味もあり、アルコール分も含まれる。このアルコールにより、食品の保存性が高まり、臭みを消す効果も。添加物なしの天然調味料の効果に肉加工品メーカーからのひきも多い。「肉だけでなく、トラウトサーモンを漬け込んでもおいしい」と八峰白神自然食品代表の鈴木勇さん。1~2日漬け込めば肉質もやわらかくなり、まろやかな旨みが浸透する。

■八峰白神自然食品㈱(TEL:0185-70-4755)

大山鶏の塩もろみ唐揚げ

塩もろみのやわらかな塩味とほのかな酸味により、定番の唐揚げも違った印象に変わる。漬け込むことで肉も柔らかく、弾力がありながらしっとりとした食感に。鶏肉は味わいのよい大山鶏を使い、モモ肉とムネ肉の両方を盛り合わせ、肉質の違いも楽しんでもらう趣向。
●参考売価:850円/原価:237円

■材料(仕込み量)
大山鶏モモ肉、ムネ肉…2㎏
塩もろみ…400ml
片栗粉…400ml
卵…4個
おろしニンニク…1片分
おろし生姜…1かけ分
菜種油…適量

作り方
1鶏肉は大山鶏のモモ肉とムネ肉を合わせて使用。1カット約45gの大きさに切る。
2バットに塩もろみ、片栗粉、卵、おろしニンニク、おろし生姜を入れて混ぜ合わせ、1の鶏肉を入れて なじませ、冷蔵庫でひと晩漬け込む。
3 注文が入ったら1皿分6~7カットを180℃に熱した揚げ油で色よく揚げ、器に盛る。

「塩もろみ」を活かすPOINT
・漬け込むことでやわらかな肉の食感を作り出す
・塩もろみの塩味と酸味のみで余計な味を加えない

【店長紹介】
mus mus(東京・丸の内)店長 今田 篤子氏

同店を運営する㈱TABLEBEATに入り、飲食の世界へ。豚肉料理専門店の料理長時代には、徹底的に豚肉を研究。以来、全国の生産者との交流を深めながら、同店のメニュー開発に携わっている。
様々な産地や銘柄の豚肉を食べ比べた中で、その豚がどんなふうに生産されているのか、なぜ味に違いがあるのかと、実際に現地に赴き、生産者の話を聞くうちに「腑に落ちた」のが、生産者と消費者を結ぶレストラン立ち上げのきっかけになったと今田店長。同店では、真摯に食材に向き合う生産者の手による米や野菜、肉、調味料を使い、その思いがダイレクトに伝わるような調理法で提供する。「塩もろみ」は肉がやわらかくなり、塩味もやさしく入ると鶏のから揚げに。シンプルな料理ながら、鶏は大山鶏を使うなど、ストーリーのある食材を組み合わせてひと皿を完成させる。
店名の由来でもある“蒸す”料理を中心に、全国各地の生産者の顔の見える食材をシンプルに提供。自然派ワインや日本酒も豊富。
■住所/東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング7F
http://www.musmus.jp/

※月刊「近代食堂」2017年6月号に掲載した内容を再編集しています