とっておき「ニッポン食材」活用レシピ★マリネ&低温調理でしっとり仕上げる「信州サーモン」 – 旭屋出版

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プロのレシピ 2018.07.25

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とっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
マリネ&低温調理でしっとり仕上げる「信州サーモン」

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。今回は、信州発の養殖ブランド魚「信州サーモン」を低温調理でしっとり食感に仕上げた、和洋折衷の味わいも魅力の一皿です。

信州サーモン

きめ細やかで旨みがつよい、信州発の新品種

長野県水産試験場が約10年かけて開発した、マス類の養殖品種「信州サーモン」。肉質がよく育てやすいニジマスと、病気につよいブラウントラウトを交配させ、それぞれのよい特徴を受け継がせている。バイオテクノロジー技術を用いて交配させており、すべてメスで一代限り。現在、県内の養殖業者が養殖に取り組む。 そのうちの一社・安曇野の「しなのや養魚場」では、水温の低い湧水で厳選した餌を与えて飼育しており、品質の高さに定評がある。「淡水で養殖すると、海での養殖に比べて身に脂がつきにくく、さっぱりとしています。脂がきつくないので生食にも向きます」(しなのや養魚場・望月英蔵氏)。取引は一尾単位が基本で、冷蔵の宅配便で届ける。

■しなのや養魚場(☎0263-82-2592)

低温調理の信州サーモン

真空密封してマリネした後、低温でしっとりと加熱した信州サーモンに、同じく信州名物の野沢菜漬けをソースとして組み合わせた。ソースにはカツオだしと焦がしバターも使い、和洋折衷の味わいに。箸がすっと入るような信州サーモン独特のきめ細やかでやわらかな食感を楽しませる。
●参考売価1380円/原価483円

■材料(1人前)
信州サーモン 120g
塩 12g(魚に対し1%)
胡椒 適量
EXVオリーブオイル 適量
野沢菜漬け 10g
クレソン 10g
バター 10g
カツオだし(カツオだし10に対し、濃口醤油1、味醂1の割合で合わせたもの) 100ml
水溶き片栗粉 適量
ベビーリーフ 適量
ブロッコリースプラウト 適量
ラディッシュ 適量
ハスイモ 適量
黒オリーブの粉(黒オリーブを電子レンジで乾燥させ、ほうじ茶の粉を混ぜたもの) 適量
道明寺粉 適量

■作り方
1 信州サーモンは、三枚におろし、120gの切り身にする。
2 1を、塩、胡椒、EXVオリーブオイルでマリネし、真空パックに密封する。冷蔵庫に入れ、ひと晩置いておく。
3 2を密封パックごと低温調理にかける。40~45℃で15分ほど加熱する。
4 野沢菜ソースを作る。野沢菜漬け、クレソンをみじん切りにする。バターを鍋に入れて加熱し、焦がしバターを作る。野沢菜漬け、クレソンを加えて炒める。カツオだしを加えて温め、水溶き片栗粉でとろみをつける。
5 野沢菜ソースを皿にひき、3の信州サーモンをのせる。ベビーリーフ、ブロッコリースプラウト、ラディッシュ、ハスイモを飾り、黒オリーブの粉、素揚げにした道明寺粉を散らす。

「信州サーモン」を活かすPOINT
◦低温調理でしっとりとした身質を活かす
◦同じく信州産の食材を合わせて郷土色を

【シェフ紹介】
新和食 到(東京・池袋) オーナーシェフ 中島 到氏

「地元の料理人や知人に聞いたりして、出身地の長野の食材はよく使っています。その他、食べ歩きをしたりして気になった食材を積極的に取り入れています」と中島シェフ。今回紹介するレシピは、実際に店で提供しているメニューで、人気メニューを集めたコースにも組み込んでいる料理だ。
『信州サーモン』は、「脂が少なくさっぱりしていて臭みもなく、身の味が楽しめる。弾力がある独特の食感が活かせるので、生や低温調理に向いていると思います」と中島氏。

15歳で料理の道に進み、イタリアンの店で修業。その後、本格割烹店で和食を学び、複数の業態を展開する飲食企業にて、統括料理長として活躍する。2010年に独立し、東京・池袋に『新和食 到』を出店。イタリアンやフレンチの要素も取り入れ、自由な発想で作り上げた創作和食が評判に。日本酒やワインなど酒類も充実させる。
■住所/東京都豊島区南池袋2-23-4トミザワビル2F

※月刊「近代食堂」2015年10月号に掲載した内容を再編集しています