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プロのレシピ 2018.08.08

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とっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
こだわり梅で作る、夏にぴったりの梅肉和え

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。今回紹介する食材は、和歌山県で昔ながらの製法で作られるこだわりの梅干し。丁寧な和の仕事が光る、夏にぴったりの梅肉和えのレシピです。

龍神梅

無農薬栽培の梅の実と紫蘇、塩のみで作る

紀伊山脈の豊かな自然の中、無農薬・無化学肥料で栽培される梅の実と紫蘇、沖縄の塩・シママースのみで漬け込んだ梅干。昔ながらの製法を守り、クエン酸添加等ではない自然な酸味を持つ。「昔ながらの梅干の味で、“これでなければ”と使って下さっている料理屋さんも多いです」と社長の寒川善夫氏。漬け込み時の塩分濃度は12%。梅干を漬け込む際に出来る「梅酢」も、同じく梅と塩、紫蘇のみで出来ているもの。無色の「白梅酢」と赤い「赤梅酢」を販売する。

(有)龍神自然食品センター(http://ryujinume.com/)

浅利と蕨と蓮芋の梅肉和え

アサリやワラビ、蓮芋という旬の味を組み合わせた和え物。調味の時、梅肉の風味を損なわない程度に加減しながら味醂で甘さを加え、酸っぱすぎず甘すぎない味わいに。さらに梅酢や薄口醤油で風味づけする。アサリは酒蒸ししたのち地に漬けておき、ふっくら仕上げる。
●参考売価1000円/原価350円

■材料(1人前)
梅干(「龍神梅」大粒) 2個
アサリ 10粒
味醂、酒、薄口醤油 各適量
梅酢(龍神自然食品センターの「白梅酢」) 少々
酒、一番だし 各適量
塩、薄口醤油 各適量
蓮芋 10㎝分
お浸しの地(一番だし12、酒1、薄口醤油1、味醂0.5の割合) 適量
ワラビ 4本
八方だし 適量
ぶぶあられ 適量

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■作り方
1 梅干しは、種を取り除き、細かく裏漉しする。
2 味醂、酒をそれぞれ煮切る。1に味醂を加えて甘さを調え、混ぜ合わせて味を確かめてから、酒を加えて混ぜ合わせる。薄口醤油、梅酢で調味する。
3 アサリは、砂抜きし、鍋に入れて酒、一番だしを同割りでひたひたに加え、塩、薄口醤油で調味する。火にかけて酒蒸しにする。アサリの口が開いて少したった位で火を止め、漉す(蒸した後の液体分も取っておく)。あら熱が取れたら殻をむき、異物がはいっていないかどうかを確認する。蒸した際の液に漬け、半日以上置いておく。
4 蓮芋は、半分に割って太さを揃え、お浸しの地に1日以上漬けておく。
5 ワラビは、あく抜きし、八方だしで炊く。八方だしに漬けておく。
6 注文ごとに、3と4、5を地から引き上げ、2で和える。器に盛り付け、ぶぶあられを飾る。

「龍神梅」を活かすPOINT
◦梅肉の風味を損なわないよう、調味は控えめに
◦龍神梅の梅酢と組み合わせ、風味を高める

【シェフ紹介】
和食 さくらい(東京・学芸大学) 店主 櫻井正明氏

何を食べているか分からないような料理は苦手。素材の持ち味を壊さないように心掛けています」という『和食 さくらい』の櫻井氏。素材へのこだわりは強く、仕入れは基本築地に直接出向いて行ない、特定の食材は生産者から直接取引で仕入れている。
「龍神梅」は、前職の和食店時代より使い続けているもの。「余計なものを使っておらず、酸っぱさがしっかりあります。刺身用の煎り酒や、ハモの梅肉和え等にもよく合います」(櫻井氏)。梅干を漬け込む際に出る「梅酢」も仕入れ、大根を漬けたり、寿司酢代わりにと様々に活用する。

大学生時代にアルバイトで入った割烹店で見込まれ、卒業後社員として入店。その後、数々の和食店で経験を積む。『南麻布 伊ざわ』の立ち上げから携わり、料理長として活躍後に独立。2011年1月、36歳で『和食 さくらい』を出店した。カジュアルな飲食店が連なる“横丁”にありながら、本格的な割烹としての料理と空間を提供。大人の客層を集めている。
■住所/東京都目黒区鷹番2-21-17学大横丁205

※月刊「近代食堂」2015年6月号に掲載した内容を再編集しています