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プロのレシピ 2018.07.06
人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ!
馬肉サルシッチャのナスとズッキーニのミルフィーユオイル煮
日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。今回は馬肉から出る旨みを残さず堪能できるオイル煮をご紹介します。
千興ファームの馬肉
伝統と最新設備で作り上げた良質で安全な馬肉
馬肉文化の伝わる熊本で、1789年に開業した馬刺し専門店『菅乃屋』を 母体とする一大馬肉メーカー。カナダや北海道から生体の馬を輸送し、 自社所有の熊本の畜舎で肥育した後、日本で唯一国の認可を受けた 馬専用のと畜場で解体し、併設の食肉処理場で製品化するという 自社一貫生産のスタイル。また工場は国際規格の衛生基準を 満たしており、衛生・安全管理面でも高く評価されている。 馬刺し用等の生肉は、部位ごとの大きなブロックから100g単位の 真空パックまで様々な規格で販売する。
■㈱千興ファーム ( http://www.senko-farm.com/)
馬肉サルシッチャのナスとズッキーニのミルフィーユオイル煮
馬肉で作った野生味豊かなパテを、ナス とズッキーニで挟み込み、たっぷりのオ イルで煮込んだ一品。馬肉は歯応えの ある赤身の挽き肉に、脂分のあるコウネ を合わせて使用。具材を楽しんだ後には、 馬肉からの旨みが染み出したオイルを、 自家製フォカッチャにつけて食べてもらう。
■材料(1人前)
馬 肉挽き肉(部位・赤身)…100g
(千興ファームの馬肉挽き肉)
コウネ…10g(千興ファームのコウネ)
卵黄…1個分 セージ…適量
ローズマリー…適量 イタリアンパセリ…適量
塩…適量 胡椒…適量
ズッキーニ…0.5本 ナス…0.5本
ヒヨコ豆…適量 塩水…適量 ミニトマト…5個
ニンニク…1片 塩…適量 胡椒…適量…4本
EXVオリーブオイル…適量
フォカッチャ…適量 ライム…適量
イタリアンパセリ(飾り用)…適量
■作り方
1 馬肉挽き肉と細かく刻んだコウネ、卵黄、セージ、ローズマリー、イタリアンパセリを混ぜてせ、塩、胡椒で調味する。
2 ズッキーニとナスを、5㎜幅位でスライスし、半月に切る。塩水に軽く漬け、水気を切る。
3 1を少量手に取って小さく丸め、2のズッキーニとナスで挟み、軽く潰す。同じようにして6個分を作り、耐熱容器に並べて立てて置く。周りにヒヨコ豆と1/ 4にカットしたミニトマト、刻んだニンニクを置き、塩、胡椒で調味する。EXVオリーブオイルをひたひたにかける。
4 3を250℃のオーブンで10〜15分加熱する。
5 4に焼いたフォカッチャを添え、スライスしたライム、イタリアンパセリを飾って提供。
「千興ファームの馬肉」を活かすPOINT
◦歯応えがある赤身&ジューシーなコウネを使用
◦フレッシュな香草を多用し、 クセのある馬肉を引き立てる
【シェフ紹介】
『Creative Restaurant 九州珠-kusudama-』(東京・高田馬場)
料理長 玉村尚人氏
メキシカンやハンバーガーが人気の横浜
『MOON Cafe』で経験を積む。同じ会社
の別部門で働いていた佐藤雅哉氏の誘い
を受けて退職し、イタリアン等を学んだ
後に2012年『九州珠』を共に立ち上げる。
以降同店料理長として活躍中。
現地の知人からリサーチする等、一つひと
つの食材を丁寧に吟味し、各地から様々な
食材を仕入れて特徴化に役立てている『九
州珠』。今回紹介の馬肉は、知人から「熊
本の馬肉ならばここがいい」と推薦された
㈱千興ファームのもの。少量ずつ購入でき
てロスが少ないため、様々な部位を導入し、
馬刺し盛り合わせやオリジナル料理に活用
している。
■住所/東京都新宿区高田馬場1-27-2 イチカワビル2F
http://restaurant-kusudama.com/
※月刊「近代食堂」2015年7月号に掲載した内容を再編集しています