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プロのレシピ 2018.09.21
人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
神明鶏の肉汁焼き
日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピをお教えします。今回はあふれだす肉汁が魅力の「神明鶏の肉汁焼き」をご紹介します。
みはら神明鶏
平飼いでストレスなく育て、鮮度のよいうちに出荷する
「みはら神明鶏」は広島県三原市と近郊の契約農場で飼育される鶏を㈱鳥徳が販売する鶏。その肉質はブロイラーとも地鶏とも違う。鶏舎の中で平飼いにされ、適度な運動をしているためほどよく歯応えがある。プロバイオティクスとハーブエキスを配合した独自の飼料で健康的に育てるため、いわゆる鶏臭さも少なく、子どもからお年寄りまで親しまれる味わいを持つ。
同社では、「朝しめてその日のうちに水揚げしたばかりの魚に近い鮮度で出荷します」と同社加工部の小林史典氏。注文によってモモ肉やムネ肉の部位や冷凍でも出荷するが、おすすめは肉の水分が保たれる生の丸鶏。新鮮なまま肉の旨みも味わえる骨付きで味わってほしいという。
■㈱鳥徳(HP:https://toritoku.co.jp TEL:0848-62-4272)
神明鶏の肉汁焼き
神明鶏のほどよい弾力、コクと旨みを活かし、極力手をかけずマリネしてオーブンで焼くというシンプルな調理に。丸鶏で仕入れ、ヘルシーなムネ肉と脂の旨みのあるモモ肉にさばき、「上」「下」として提供。 神明鶏はムネ肉でも身がジューシーでカットすると肉汁があふれだす。 ●参考売価1480円
■材料(一皿分)
みはら神明鶏(ムネ手羽肉)…1本
マリネ液‥‥塩、胡椒、おろしニンニク、ローリエ、
オリーブオイル、酢…各適量
(仕上げ用)
水菜…適量
レモン塩…適量
※ 広島瀬戸内産レモンをカットし、1週間塩漬けにした「塩レモン」を
ミキサーで回す。
柚子胡椒マスタード…適量 ※ 柚子胡椒に粒マスタードを混ぜる。
■作り方
1 神明鶏は内臓を抜いた丸鶏をチルドで仕入れる。1羽を胸から手羽にかけての
部位とモモ肉の部位にさばき、「上(ヘルシー手羽)」「下(定番モモ肉)」として
商品化する。1羽から取れるのは4皿分。
2 さばいた鶏肉に塩、胡椒、おろしニンニク、ローリエ、オリーブオイル、
酢を混ぜ合わせたマリネ液をまぶし、冷蔵庫で半日漬け込む。
3 注文が入ったら250℃のオーブンに入れ、30分ほどかけて焼き上げる。
4 器に水菜、3の鶏を盛り、レモン塩と柚子胡椒マスタードを別添えにする。
「神明鶏の肉汁焼き」を活かすPOINT
◦ 酢でマリネすることで、味を引き締めて肉をやわらかく
◦ 皮をパリッと身をジューシーに、じっくりオーブンで焼き上げる
【シェフ紹介】
『晩酌屋 おじんじょ』
店長 渡辺慎一郎氏
アルバイトで入ったやきとり居酒屋で「好きなものを作ってお客さんに楽しんでもらう喜び」を知り、本格的に飲食業界に入る。現在、店長として調理を担い、食材探しにはじまり、オリジナリティあふれる同店の新メニュー開発にも携わっている。
オーナーの地元・広島の「瀬戸田レモン」や「みはら神明鶏」などを使い、定番のレモンサワーや鶏のオーブン焼きに、圧倒的な素材力をプラスしてメニュー化し、人気を博している同店。「素材のよさを活かすため、シンプルに食材を使い、加工しすぎないようにしています」と店長の渡辺慎一郎氏は話す。看板商品の「神明鶏の肉汁焼き」は丸鶏で仕入れる鮮度のよさを活かし、半日ほどマリネして味を入れたら、そのままオーブンで焼き上げ、肉のジューシーさを魅力にする。
■住所/住所/東京都渋谷区恵比寿西2-2-10 西牧ビル1階
※月刊「近代食堂」2017年10月号に掲載した内容を再編集しています