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プロのレシピ 2018.11.14
人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
茸が主役!白神あわび茸と粟麩のくわ焼き
日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。今回紹介するのは、大きさとコリコリ食感が特徴の「白神あわび茸」を使った一品。肉・魚なしでも食べ応え十分のレシピです。
白神あわび茸
アワビのような歯ごたえ、旨みが魅力の新品種
エリンギ茸とベイリング茸を掛け合わせた新品種。もともとエリンギ茸を栽培していたマッシュ・ファミリー有限会社がもっと付加価値の高いキノコをと開発したのが「白神あわび茸」。笠の大きさ10cmと大きく、コリコリとした食感が魅力で、大都市のレストランやホテルから人気に火がついた。「煮ても焼いても水っぽくならず、めべりしないのが最大のウリ」と安井重俊会長が話す通り、調理後時間が経っても水気が出てこないうえ、食感もそのままでおいしさが保たれる。現在は、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌などのレストランやホテルの契約店に主に出荷。1本400円程度と高級キノコながら、旨みや味わいの濃さにリピーターになるシェフが多い。
■マッシュ・ファミリー有限会社(http://www.mushfamily.co.jp/)
白神あわび茸と粟麩のくわ焼き
白神あわび茸を主役に、粟麩や季節の野菜とともに甘辛タレで仕上げたくわ焼き。大ぶりのカットで白神あわび茸のコリコリとした食感と旨みが存分に楽しめ、肉や魚なしでも食べ応え十分の一皿に。タレはやや濃いめのため、詰め過ぎずさっと絡めて仕上げる。
●参考売価850円/原価170円
■材料(1人前)
白菜 1/6個
白神あわび茸 1/4個
粟麩 3個
蕪(あやめ雪かぶ) 適量
人参(金時人参) 適量
プチヴェール 適量
タレ(酒、みりん、濃口醤油各100mlに対し、たまり醤油75ml、砂糖130gの割合で合わせたもの) 40ml
菜種油 適量
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■作り方
1 白神あわび茸は、食感を生かすようやや厚めに、縦にスライスする。蕪、人参は適度な大きさにカットし、人参のみ下茹でしておく。
2 フライパンに菜種油を熱し、1の材料と粟麩を焼く。焼き色がついたら返し、火が通ったらタレを加える。さっと加熱し、火を止める。
3 器に盛りつけ、プチヴェールを添える。「白神あわび茸」を活かすPOINT
◦大ぶりのカットで弾力のある歯ごたえを楽しませる
◦フライやソテーなど、油を加えることでさらに旨みを増す【シェフ紹介】
青山 杏亭(東京・青山)店主 風間 泰氏産地へ積極的に足を運び、“生産者の顔が見える”こだわりの食材を発掘。その生産者の思いまでを料理にのせて届けることをモットーにする『青山 杏亭』の風間泰氏。全国各地より、産直で四季折々の旬の食材が店に届く。今回紹介する食材の生産者も、独立前からの長い付き合いだ。通年仕入れる「白神あわび茸」は、秋田の生産者の元を訪れ、実際に食べてみて惚れ込んだ食材だ。「歯ごたえと旨みに驚きました。今回の料理のように、主役になれるキノコです」と風間氏。
都内の和食店で経験を積み、長く料理長を務めたのち2012年に独立。1日5組限定の完全予約制『青山 杏亭』をオープンする。全国各地の選りすぐりの生産者より産直で食材を仕入れ、“生産者の思いを伝える”料理を提供する。
季節の食材をふんだんに盛り込む、おまかせコース(5300円~)のみの完全予約制で営業。女性客が7割を占める。
■住所/東京都港区南青山3-2-3カトレアビル3F
※月刊「近代食堂」2016年2月号に掲載した内容を再編集しています
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