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プロのレシピ 2018.11.09
人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用術 「アユの春巻き」
日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ!人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、活用レシピを教えます。今回は肝や端身をパテにしアユを丸ごと活用した「アユの春巻き」をご紹介します。
㈱湯川水産の『鮎』
稚魚、水、餌にこだわり、 手間暇かけて育てた、クセのないアユ
天然稚魚に厳選した餌を与え、丁寧に育てた㈱湯川水産のアユ。 「育成方法が丁寧で、味、香りがよい」と市場での評価も高い。 近年養殖の稚魚を使う養魚場が多いなか、同社では病気につよい 琵琶湖産の天然稚魚にこだわり、地下水をくみ上げた池で養殖する。 餌は国産原料を使い、餌屋に同社専用でブレンドしてもらったもので、 消化のよさが特徴。すべての養殖池を歩き回って餌の食べ具合を 毎回チェックしつつ、餌の量を細かく調整して与えている。 「ちゃんと配合した餌で育てることで、臭みもなく、川魚が 苦手な人でも食べられます」と代表の岩出和朗氏。 シーズンは5~9月で、10~11月は子持ちアユを出荷。 豊洲の卸しを通し流通する。
■㈲武田商店(Tel:03-3541-8121)
アユの春巻き
アユの身と、アユの肝や端身を活用したパテ、キュウリを 巻き込んだ春巻きに、アユの骨せんべいを添えて提供。 アユを一尾丸ごと堪能できるひと皿に仕上げた。 春巻きの皮として、薄くて繊細な味わいのあるパートフィローを 使用し、ほどよい食感を加えている。 ●参考売価800円/原価240円
■材料(13人前)
アユ…13尾
玉ネギ…1/4個
赤ワイン…30ml
キュウリ…2本
パートフィロー…13枚
塩…適量
サラダ油…適量
小麦粉…適量
白絞油…適量
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■作り方
① アユは、三枚におろす。
頭は切り落として捨て、骨や内臓などは使用する。
② ①の身の部分は、きれいに成形し、塩をふり6分ほど置く。
塩を洗い流し、水気を切る。
③ アユのパテを作る。①の内臓や②で出た端身部分を
みじん切りの玉ネギとともに炒める。
水気が飛んだら赤ワインを加え、再度水気がなくなるまで炒める。
ミキサーにかけてペースト状にし、裏漉しする。
余分な脂が浮いてくるので取り除き、型に入れて冷やし固める。
④ キュウリはせん切りにし、塩をふる。
少し置いて水気を切る。
⑤ パートフィローを広げ、両面にサラダ油を塗る。
②のアユの身、13等分にカットした③のアユのパテ、
④のキュウリをのせて包み、端を小麦粉で留める。
⑥ ①のアユの骨部分を低温の白絞油でじっくり揚げる。
⑦ ⑤を中温の白絞油で揚げる。しっかり色付くまで揚げていき、
最後は油の温度を高温にしてカリッと仕上げる。
⑧ ⑦を半分にカットし、⑥とともに皿に盛り付ける。「湯川水産の鮎」を活かすPOINT
◦ アユの身に似た青臭さのあるキュウリと組み合わせる
◦ アユの味が詰まった肝や端身を、パテにすることですべて活用
【シェフ紹介】
『Chinese Restaurant 虎穴』(東京・馬喰横山)店主 小松 仁氏氏横浜中華街を皮切りに、都内の中華料理店で
広東料理を中心に広く経験を積む。
その後『過門香』赤坂店などで約5年勤務。
2009年に独立し、オーナーシェフとして『虎穴』を出店。
ジャンルを問わない独自性の高い料理で好評を得ている。
「築地で食材を見て回り、使ったことのないものを積極的に
仕入れるようにしています」という小松シェフ。
珍しい食材を積極的に取り入れ、既成概念にとらわれない
斬新な料理として提供し、お客を楽しませている。
■住所/東京都中央区東日本橋3-5-16 仙石ビル 1F
※月刊「近代食堂」2016年7ページ月号に掲載した内容を再編集しています
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