人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★初夏の味覚・鮎を使ったイタリア流"南蛮漬け" | 旭屋出版

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プロのレシピ 2018.06.04

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人気シェフのとっておき「ニッポン食材」活用レシピ★
初夏の味覚・鮎を使ったイタリア流”南蛮漬け”

日本には、こだわりの生産者が情熱を込めてつくる素晴らしい食材がたくさんあります。その誇るべき食材をクローズアップ! 人気店のシェフがとっておきの「ニッポン食材」と、その活用レシピを教えます。今回は初夏の風物詩ともいえるアユを使ったイタリアンの冷前菜を紹介。これからの季節にぴったりの一品です。

匠天龍鮎㈱の天龍鮎

自然に近い環境で育つ、天然ものに負けない味わいのアユ

広々としたいけすの中、低密度でのびのびとかつ厳しく育てられる「天龍鮎」。水は地下水を使用し、年間を通して12~15℃の低温をキープ。毎日状態を見ながら抑えめにエサを与えることで、余分な脂がなく、身が締まった野性味のあるアユに育つという。
また、いけすに生える藻をアユが食べることで、内臓の香りもよくなる。匠天龍鮎㈱では4月前半から10㎝弱の稚アユの出荷を開始し、5月中旬~6月は15㎝前後のアユを出荷。基本的に活けの状態で発送し、その品質の高さに飲食店でも愛用者が多い。

■匠天龍鮎㈱(https://ja-jp.facebook.com/tenryuayu/)

棚田さんの稚鮎とウイキョウのカルピオーネ

揚げた稚アユを甘酢に漬け込んだ、イタリアの南蛮漬け・カルピオーネ。今回はアユとウイキョウというそれぞれ個性的な香りを持つ食材を組み合わせることで、絶妙な風味を作り出す。半日以上漬け込むことで味が染み込んでおいしさが増し、一週間程度の保存も可能。
●参考売価1400円/原価450円

■材料(1人前)
稚アユ(天龍鮎) 6尾
小麦粉 適量
ウイキョウ 50g
ピュアオリーブオイル 適量
白ワイン 50ml
白ワインビネガー 25ml
レーズン 10g
松の実 5g
砂糖 10g
塩 適量
ディル 適量
EXVオリーブオイル 適量

■作り方
1稚アユは、小麦粉をまぶし、170℃で5分程揚げる。最後は徐々に温度を上げ、185~190℃でパリッと仕上げる。
2ウイキョウは、薄くスライスし、ピュアオリーブオイルで軽く炒める。白ワイン、白ワインビネガー、レーズン、松の実、砂糖を加え、中火で煮詰める。とろみがついたら火を止める。
31をバットに入れ、塩をふる。2の甘酢をかけ、常温で半日以上置いておく。
4皿に盛り付け、ディルを飾る。EXVオリーブオイルをかけて完成。

「天龍鮎」を活かすPOINT
◦低温からじっくりと揚げ、骨までやわらかく
◦揚げたアユ、甘酢とも温かいうちに合わせ、しっかり味をなじませる

【シェフ紹介】
DA OLMO(東京・神谷町) オーナーシェフ・北村征博氏

「おいしいものを作っている生産者の方達は、おいしく育てる、おいしく食べてもらいたいという熱意がすごい」と北村シェフ。そんな熱心な生産者から刺激を受け、日々の仕事のモチベーションアップにもつなげている。
今回紹介する匠天龍鮎㈱の天龍鮎を使った料理は、4~5月のメニューで提供。「過酷な環境で育てていて、通常の養殖ものとは顔つきから違います。身が細くて余分な脂がなく、天然のアユに負けない味と内臓の香りを持っています」と話す。

19歳でイタリア料理の道へ進み、国内で調理経験を積んだ後に渡伊。3つの州で各1年ずつ修業したのち帰国し、都内のイタリアンでシェフを務める。『トラットリア ブリッコラ』(東京・新宿)の同僚だった原品真一氏と共同で、2012年に『DA OLMO』を開業。静かな路地の一角で、厳選した国内の食材を使用した北イタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェの料理を楽しませる。
■住所/東京都港区虎ノ門5ー3ー9
http://www.da-olmo.com/

※月刊「近代食堂」2015年6月号に掲載した内容を再編集しています