なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか著者:林 伸次(bar bossa)

老舗バーのマスターが、東京の人気飲食店オーナーにインタビュー!
東京・渋谷で20年以上続くワインバー「bar bossa」の店主、林伸次さん。
林さんがお客として来店し、「このお店はすごい!」と感じた飲食店のオーナーの方々に、
同業者ならではの視点でインタビュー取材。

判型:四六判
ページ数:
発行日:2019/11/25
ISBN-13:9784751114001
定価:1,980円(税込)

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老舗バーのマスターが、東京の人気飲食店オーナーにインタビュー!

東京・渋谷で20年以上続くワインバー「bar bossa」の店主、林伸次さん。
林さんがお客として来店し、「このお店はすごい!」と感じた飲食店のオーナーの方々に、
同業者ならではの視点でインタビュー取材。

“なぜ、あの飲食店は繁盛しているのか”
“繁盛しているあの飲食店はいったい何がすごいのか”

開業のきっかけから、飲食店ならではの経営の話まで、ここだけの話が盛りだくさん。
読めばきっと、あなたも「飲食店」をはじめたくなる!
「“お店をやる”ってやっぱり面白いんです。みんなが全員、“飲食店やるの大変だけど楽しいですよ”と言ってくれています。
この本を読み終えた時、あなたが「よし、自分も飲食店やろう!」と思ってくれることを祈ります。」
―――本文より

<目次>



【ワインの成功店】

新しいことを学ぶ行動力と発信力
西荻窪◉organ 紺野 真さん

東京・三軒茶屋『ウグイス』、西荻窪『オルガン』の店主。自然派ワインと独創的なビストロ料理が楽しめる『ウグイス』が人気を集め、2011年に西荻窪へ2号店となる『オルガン』をオープン。現在も予約の取れない店として人気を集めている。国内外問わず、食のイベントや生産者との交流も積極的に行い、独自の情報を発信し続けている。

風穴を開け続ける心意気がある
恵比寿◉トロワザムール 山田恭路さん

百貨店の食品部門で働きながら、ワインスクールの講師も務め、数々のソムリエや業界人を育ててきた。その後、〝ワインマーケティングコンサルタント〟として、数々の飲食店などにワイン販売の指導を行う。2006年にはワインバーを併設した自然派ワインショップ『トロワザムール』を恵比寿にオープン。

日常業務を楽しみつつ、思い立ったら即行動
初台◉MACHILDA 町田洋子さん

群馬県出身。上京後、音楽業界に勤務。趣味のお菓子作りが高じてケーキ屋を開業。その後、東京・初台に『MACHILDA』をオープン。自らが選んだビオワインと丁寧に作られたフードメニューが魅力。

なりゆきにまかせるバランス感が絶妙
永福町◉永福食堂

松本晋亮さん宮城県生まれ。20代は渋谷のレコードショップで働きながらDJとして活動。自身名義のCDやレコードを発売するも、31歳の時、イタリア料理の道に進むことを決め、東京・西麻布『オッジ ダルマット』に入る。8年間の修業を経て、2017年に『永福食堂』をオープンした。住宅街立地ながら連日予約の絶えない人気店となっている。

【コーヒー・カフェの成功店】

プライドを持って仕事をする
渋谷◉COFFEEHOUSE NISHIYA 西谷恭兵さん

東京都内の『ロ・スパッツィオ』『オー・バカナル』『バール・イルプリマリオ』でバリスタの経験を積み、2013年に自身の店『COFFEEHOUSE NISHIYA』をオープン。渋谷の中心地から離れた場所に立地するものの、ドリンクの質の高さと、お客一人ひとりに向けた細やかな接客サービスから、同業者も勉強のために訪れるほどの人気店となっている。

初台◉fuzkue
阿久津 隆さん

栃木県出身。保険会社の営業職に就いた後、岡山でカフェを始める。その後東京へ移り、2014年に『fuzkue(フヅクエ)』をオープン。同店は、本を読むための最適な環境を目指している。メニュー表には、文章を書くのが好きだという阿久津さんの自身の言葉で、独特な料金システムや店での〝すごしかた〟について記載している。

〝自分たちだけのやり方〟を見つける
新井薬師◉rompercicc(i ロンパーチッチ)齊藤外志雄さん、晶子さん

コーヒーとお酒とジャズの店『rompercicci』は、以前からジャズ喫茶をやりたいと考えていた齊藤外志雄さんと晶子さんご夫婦が2011年にオープンした。最寄り駅からは徒歩で約10分かかる立地ながら、ジャズマニアだけでなく近隣住民など、老若男女様々なお客が訪れる人気店となっている。

【立ち飲みの成功店】

個性を活かしつつ、〝軸〟のブレないスタイル
三軒茶屋◉Pigalle 山田英博さん、千恵さん

結婚後、2010年に三軒茶屋にクラフトビール専門のビアパブ『Pigalle』をオープン。クラフトビールは、ヨーロッパ系4種類、日本のものを2種類、計6種類のビールを常時提供している。英博さんと千恵さんは、定期的にヨーロッパへ足を運び、現地で仕入れを行っている。店内ではクラフトビールの小売販売もしており、テイクアウトのみの利用も可能。

自分の感性に従って行動する
三鷹台◉三鷹バー 一瀬智久さん

10代の頃から飲食業での独立を目指し、28歳の時に東京・三鷹台に当時としては珍しいスペインバル『三鷹バル』をオープンさせた。その後、姉妹店としてイタリアンバールの『Bacaro FERRO』(現在は別オーナー)や、自身の趣味でもあるロッククライミングのジム『三鷹ジム』を開業。さらに、飲食店の内装工事などを請け負う仕事も並行して行っている。

【酒場の成功店】

人を育て、人と一緒にビジネスをする
三軒茶屋◉ニューマルコ 河内 亮さん

アパレルブランドに就職後、学生時代からの友人である小柴直哉さんと飲食店の開業を志し、2014年に新潟産を中心とした産地直送の野菜を使ったおつまみと、自然派ワインや日本酒を提供する、『三茶呑場 マルコ』をオープン。2017年には1店舗目の『マルコ』の近くに姉妹店『ニューマルコ』、2018年には立ち飲み店『コマル』をオープンした。

変化を見据えて決断し、実行する
神泉◉かしわビストロ バンバン 高城直弥さん

辻調理師専門学校卒業後、飲食店での経験を積み、2008年に27歳で『世田谷バル』を開業し、大人気に。その後、2号店『リゾットカレースタンダード』で、看板メニューの「リゾットカレー」がミシュランガイドに掲載され、話題となる。2014年に渋谷・神泉に『かしわビストロ バンバン』をオープン。2017年には2号店を福岡県にオープンした。

マリアージュで、台湾料理を進化させる
千歳烏山◉天天厨房 謝 天傑さん

台湾・高雄の調理師学校で台湾料理と中華料理を勉強。その後、国内でのレストラン勤務を経て、2004年に来日。日本語学校へ通いながら誠心調理師学校で和食を学び、2013年に千歳烏山に『天天厨房』をオープン。和食と台湾料理の良さを融合した料理を提供しており、台湾料理に日本酒とワインを合わせるマリアージュも提案している。

日々の喜びを積み重ね、モチベーションにする
久我山◉ハナイグチ 今村崇司さん

大学卒業後、大手家具屋に就職し、インテリア業に従事。その後、カフェ従業員だった奥様と出会い、飲食店開業を決意。2014年6月に、夫婦二人で『ハナイグチ』をオープン。季節の食材を使った料理や、店名にも由来するキノコ料理とともに、ワインと日本酒が楽しめる。久我山の地域住民を中心に愛されている人気店。

【和食の成功店】

寿司の可能性を探求し続ける
麻布十番◉鮓職人 秦野よしき 秦野芳樹さん

東京生まれ。幼少期から家庭科の教諭である母の影響から料理に興味を持ち、寿司職人を志す。白金台の『鮨匠 岡部』にて修業を重ね、その後は寿司のケータリング事業を独自に行う。弱冠28歳という年齢で麻布十番に『すし道(旧店名)』をオープン。2015年に自らの名前を入れた『鮓職人 秦野よしき』に改名。

経験とスキルアップを繰り返して進化
豪徳寺◉あめこや 上田善宗さん

専門学校を卒業後、大学に通いながらカフェや和食などの飲食店で経験を積む。その後、20代で蕎麦修業をスタートし、2006年、豪徳寺に蕎麦店『あめこや』をオープンさせた。全国各地の蕎麦の実を使った手打ちの十割そばと、旬の食材を使った多彩なつまみや料理も魅力だ。土日には予約をしなければ入れないほどの人気となっている。

退職後に開業する一つの理想のかたち
高井戸◉休日や 吉田達夫さん

児童書出版社に務めた後、60歳で早期退職。在職中は年に一度、大晦日の1日限定で開くそば店『みそか庵』を10年続けていた。退職後、2009年に自宅を改装し、奥様と土日のみに営業をする『休日や』をオープン。現在、月曜はそば教室を主宰し、火曜はカメラ教室として貸出し、木曜と金曜を仕込みにあてているという。

自分のアイデアは隠さず、常にオープンにする
西五反田◉SAKE story 橋野元樹さん

出版社勤務やバックパッカーの経験などを経て、実母の経営する『兎屋』で働く。独自に日本酒について学び、『兎屋』を日本酒専門店として成長させ、2017年には自身の店『SAKEstory』をオープン。3ヶ月に1度スポットを当てる地域を決め、その地域の日本酒と、地域の食材を使った料理を提供している。

【多国籍料理の成功店】

世代交代しても変わらない〝味〟がある
下北沢◉茄子おやじ 初代オーナー 阿部孝明さん、2代目オーナー 西村伸也さん

阿部さん:吉祥寺『まめ蔵』で働いた後、1990年に下北沢で『茄子おやじ』を開業。店名は自身のニックネームから命名。今年3月に埼玉・小川で『小川ぐらしの茄子おやじ』をオープン。西村さん:飲食店で経験を積み、『茄子おやじ』でアルバイトスタッフとして勤務。2016年に阿部さんから茄子おやじを引き継ぐ。茄子おやじの営業の傍らライブなどの音楽活動も行っている。

ディープな音楽と料理でひきつける
渋谷◉Los Barbados 上川大助さん、真弓さん

千葉・市川で12年にわたりレゲエ・バーを経営。その後、渋谷に『Los Barbados』をオープン。大助さんは、アフリカ・コンゴの音楽を演奏するミュージシャンでもあり、アフリカ各地を回り、現地の食に触れてきた。同店では主にアフリカ・中東・カリブの料理を出しており、ベジタリアンやビーガンに対応する料理も提供している。

〝ワン&オンリー〟のお店になっている
渋谷◉bar blen blen blen(バー ブレンブレンブレン) 宿口 豪さん

学生時代にはバンドやDJとして活動を行いながら、レコード店、バー、カフェでアルバイトをして音楽三昧の日々を過ごす。大学卒業を機に、バーの開業を決意。その後、ブラジル音楽に魅せられ、2006年、ブラジルの音楽と料理が楽しめる『bar blen blen blen』をオープンした。

林 伸次(はやし・しんじ)
1969年生まれ。徳島県出身。渋谷のワインバー『bar bossa(バールボッサ)』の店主。中古レコード店、ブラジリアン・レストラン、ショット・バーで働いた後、1997年に『bar bossa』をオープン。選曲CDやCDライナーとしての執筆を多数持つ。また、クリエイターと読者をつなぐサイトcakesで連載している「ワイングラスのむこう側」が累計アクセス数歴代1位になるなど著述業でも活躍。「ワイングラスの向こう側」(KADOKAWA)、「バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?」(DU BOOKS)、「恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる」(幻冬舎)など著書多数。
※本書はカフェの専門誌「CAFERES(カフェレス)」にて連載していた
「バーのマスターはなぜこの店に惹かれるのか 親愛なる東京飲食店」を加筆・訂正、再編集したものです

なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか

林 伸次(bar bossa)

老舗バーのマスターが、東京の人気飲食店オーナーにインタビュー!
東京・渋谷で20年以上続くワインバー「bar bossa」の店主、林伸次さん。
林さんがお客として来店し、「このお店はすごい!」と感じた飲食店のオーナーの方々に、
同業者ならではの視点でインタビュー取材。

判型
四六判
ページ数
発行日
2019/11/25
ISBN-13
9784751114001
備考
定価
1,980円(税込)
Amazon 外食産業部門でベストセラー1位を獲得!(12/1付)

老舗バーのマスターが、東京の人気飲食店オーナーにインタビュー!

東京・渋谷で20年以上続くワインバー「bar bossa」の店主、林伸次さん。
林さんがお客として来店し、「このお店はすごい!」と感じた飲食店のオーナーの方々に、
同業者ならではの視点でインタビュー取材。

“なぜ、あの飲食店は繁盛しているのか”
“繁盛しているあの飲食店はいったい何がすごいのか”

開業のきっかけから、飲食店ならではの経営の話まで、ここだけの話が盛りだくさん。
読めばきっと、あなたも「飲食店」をはじめたくなる!
「“お店をやる”ってやっぱり面白いんです。みんなが全員、“飲食店やるの大変だけど楽しいですよ”と言ってくれています。
この本を読み終えた時、あなたが「よし、自分も飲食店やろう!」と思ってくれることを祈ります。」
―――本文より

<目次>



【ワインの成功店】

新しいことを学ぶ行動力と発信力
西荻窪◉organ 紺野 真さん

東京・三軒茶屋『ウグイス』、西荻窪『オルガン』の店主。自然派ワインと独創的なビストロ料理が楽しめる『ウグイス』が人気を集め、2011年に西荻窪へ2号店となる『オルガン』をオープン。現在も予約の取れない店として人気を集めている。国内外問わず、食のイベントや生産者との交流も積極的に行い、独自の情報を発信し続けている。

風穴を開け続ける心意気がある
恵比寿◉トロワザムール 山田恭路さん

百貨店の食品部門で働きながら、ワインスクールの講師も務め、数々のソムリエや業界人を育ててきた。その後、〝ワインマーケティングコンサルタント〟として、数々の飲食店などにワイン販売の指導を行う。2006年にはワインバーを併設した自然派ワインショップ『トロワザムール』を恵比寿にオープン。

日常業務を楽しみつつ、思い立ったら即行動
初台◉MACHILDA 町田洋子さん

群馬県出身。上京後、音楽業界に勤務。趣味のお菓子作りが高じてケーキ屋を開業。その後、東京・初台に『MACHILDA』をオープン。自らが選んだビオワインと丁寧に作られたフードメニューが魅力。

なりゆきにまかせるバランス感が絶妙
永福町◉永福食堂

松本晋亮さん宮城県生まれ。20代は渋谷のレコードショップで働きながらDJとして活動。自身名義のCDやレコードを発売するも、31歳の時、イタリア料理の道に進むことを決め、東京・西麻布『オッジ ダルマット』に入る。8年間の修業を経て、2017年に『永福食堂』をオープンした。住宅街立地ながら連日予約の絶えない人気店となっている。

【コーヒー・カフェの成功店】

プライドを持って仕事をする
渋谷◉COFFEEHOUSE NISHIYA 西谷恭兵さん

東京都内の『ロ・スパッツィオ』『オー・バカナル』『バール・イルプリマリオ』でバリスタの経験を積み、2013年に自身の店『COFFEEHOUSE NISHIYA』をオープン。渋谷の中心地から離れた場所に立地するものの、ドリンクの質の高さと、お客一人ひとりに向けた細やかな接客サービスから、同業者も勉強のために訪れるほどの人気店となっている。

初台◉fuzkue
阿久津 隆さん

栃木県出身。保険会社の営業職に就いた後、岡山でカフェを始める。その後東京へ移り、2014年に『fuzkue(フヅクエ)』をオープン。同店は、本を読むための最適な環境を目指している。メニュー表には、文章を書くのが好きだという阿久津さんの自身の言葉で、独特な料金システムや店での〝すごしかた〟について記載している。

〝自分たちだけのやり方〟を見つける
新井薬師◉rompercicc(i ロンパーチッチ)齊藤外志雄さん、晶子さん

コーヒーとお酒とジャズの店『rompercicci』は、以前からジャズ喫茶をやりたいと考えていた齊藤外志雄さんと晶子さんご夫婦が2011年にオープンした。最寄り駅からは徒歩で約10分かかる立地ながら、ジャズマニアだけでなく近隣住民など、老若男女様々なお客が訪れる人気店となっている。

【立ち飲みの成功店】

個性を活かしつつ、〝軸〟のブレないスタイル
三軒茶屋◉Pigalle 山田英博さん、千恵さん

結婚後、2010年に三軒茶屋にクラフトビール専門のビアパブ『Pigalle』をオープン。クラフトビールは、ヨーロッパ系4種類、日本のものを2種類、計6種類のビールを常時提供している。英博さんと千恵さんは、定期的にヨーロッパへ足を運び、現地で仕入れを行っている。店内ではクラフトビールの小売販売もしており、テイクアウトのみの利用も可能。

自分の感性に従って行動する
三鷹台◉三鷹バー 一瀬智久さん

10代の頃から飲食業での独立を目指し、28歳の時に東京・三鷹台に当時としては珍しいスペインバル『三鷹バル』をオープンさせた。その後、姉妹店としてイタリアンバールの『Bacaro FERRO』(現在は別オーナー)や、自身の趣味でもあるロッククライミングのジム『三鷹ジム』を開業。さらに、飲食店の内装工事などを請け負う仕事も並行して行っている。

【酒場の成功店】

人を育て、人と一緒にビジネスをする
三軒茶屋◉ニューマルコ 河内 亮さん

アパレルブランドに就職後、学生時代からの友人である小柴直哉さんと飲食店の開業を志し、2014年に新潟産を中心とした産地直送の野菜を使ったおつまみと、自然派ワインや日本酒を提供する、『三茶呑場 マルコ』をオープン。2017年には1店舗目の『マルコ』の近くに姉妹店『ニューマルコ』、2018年には立ち飲み店『コマル』をオープンした。

変化を見据えて決断し、実行する
神泉◉かしわビストロ バンバン 高城直弥さん

辻調理師専門学校卒業後、飲食店での経験を積み、2008年に27歳で『世田谷バル』を開業し、大人気に。その後、2号店『リゾットカレースタンダード』で、看板メニューの「リゾットカレー」がミシュランガイドに掲載され、話題となる。2014年に渋谷・神泉に『かしわビストロ バンバン』をオープン。2017年には2号店を福岡県にオープンした。

マリアージュで、台湾料理を進化させる
千歳烏山◉天天厨房 謝 天傑さん

台湾・高雄の調理師学校で台湾料理と中華料理を勉強。その後、国内でのレストラン勤務を経て、2004年に来日。日本語学校へ通いながら誠心調理師学校で和食を学び、2013年に千歳烏山に『天天厨房』をオープン。和食と台湾料理の良さを融合した料理を提供しており、台湾料理に日本酒とワインを合わせるマリアージュも提案している。

日々の喜びを積み重ね、モチベーションにする
久我山◉ハナイグチ 今村崇司さん

大学卒業後、大手家具屋に就職し、インテリア業に従事。その後、カフェ従業員だった奥様と出会い、飲食店開業を決意。2014年6月に、夫婦二人で『ハナイグチ』をオープン。季節の食材を使った料理や、店名にも由来するキノコ料理とともに、ワインと日本酒が楽しめる。久我山の地域住民を中心に愛されている人気店。

【和食の成功店】

寿司の可能性を探求し続ける
麻布十番◉鮓職人 秦野よしき 秦野芳樹さん

東京生まれ。幼少期から家庭科の教諭である母の影響から料理に興味を持ち、寿司職人を志す。白金台の『鮨匠 岡部』にて修業を重ね、その後は寿司のケータリング事業を独自に行う。弱冠28歳という年齢で麻布十番に『すし道(旧店名)』をオープン。2015年に自らの名前を入れた『鮓職人 秦野よしき』に改名。

経験とスキルアップを繰り返して進化
豪徳寺◉あめこや 上田善宗さん

専門学校を卒業後、大学に通いながらカフェや和食などの飲食店で経験を積む。その後、20代で蕎麦修業をスタートし、2006年、豪徳寺に蕎麦店『あめこや』をオープンさせた。全国各地の蕎麦の実を使った手打ちの十割そばと、旬の食材を使った多彩なつまみや料理も魅力だ。土日には予約をしなければ入れないほどの人気となっている。

退職後に開業する一つの理想のかたち
高井戸◉休日や 吉田達夫さん

児童書出版社に務めた後、60歳で早期退職。在職中は年に一度、大晦日の1日限定で開くそば店『みそか庵』を10年続けていた。退職後、2009年に自宅を改装し、奥様と土日のみに営業をする『休日や』をオープン。現在、月曜はそば教室を主宰し、火曜はカメラ教室として貸出し、木曜と金曜を仕込みにあてているという。

自分のアイデアは隠さず、常にオープンにする
西五反田◉SAKE story 橋野元樹さん

出版社勤務やバックパッカーの経験などを経て、実母の経営する『兎屋』で働く。独自に日本酒について学び、『兎屋』を日本酒専門店として成長させ、2017年には自身の店『SAKEstory』をオープン。3ヶ月に1度スポットを当てる地域を決め、その地域の日本酒と、地域の食材を使った料理を提供している。

【多国籍料理の成功店】

世代交代しても変わらない〝味〟がある
下北沢◉茄子おやじ 初代オーナー 阿部孝明さん、2代目オーナー 西村伸也さん

阿部さん:吉祥寺『まめ蔵』で働いた後、1990年に下北沢で『茄子おやじ』を開業。店名は自身のニックネームから命名。今年3月に埼玉・小川で『小川ぐらしの茄子おやじ』をオープン。西村さん:飲食店で経験を積み、『茄子おやじ』でアルバイトスタッフとして勤務。2016年に阿部さんから茄子おやじを引き継ぐ。茄子おやじの営業の傍らライブなどの音楽活動も行っている。

ディープな音楽と料理でひきつける
渋谷◉Los Barbados 上川大助さん、真弓さん

千葉・市川で12年にわたりレゲエ・バーを経営。その後、渋谷に『Los Barbados』をオープン。大助さんは、アフリカ・コンゴの音楽を演奏するミュージシャンでもあり、アフリカ各地を回り、現地の食に触れてきた。同店では主にアフリカ・中東・カリブの料理を出しており、ベジタリアンやビーガンに対応する料理も提供している。

〝ワン&オンリー〟のお店になっている
渋谷◉bar blen blen blen(バー ブレンブレンブレン) 宿口 豪さん

学生時代にはバンドやDJとして活動を行いながら、レコード店、バー、カフェでアルバイトをして音楽三昧の日々を過ごす。大学卒業を機に、バーの開業を決意。その後、ブラジル音楽に魅せられ、2006年、ブラジルの音楽と料理が楽しめる『bar blen blen blen』をオープンした。

林 伸次(はやし・しんじ)
1969年生まれ。徳島県出身。渋谷のワインバー『bar bossa(バールボッサ)』の店主。中古レコード店、ブラジリアン・レストラン、ショット・バーで働いた後、1997年に『bar bossa』をオープン。選曲CDやCDライナーとしての執筆を多数持つ。また、クリエイターと読者をつなぐサイトcakesで連載している「ワイングラスのむこう側」が累計アクセス数歴代1位になるなど著述業でも活躍。「ワイングラスの向こう側」(KADOKAWA)、「バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?」(DU BOOKS)、「恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる」(幻冬舎)など著書多数。
※本書はカフェの専門誌「CAFERES(カフェレス)」にて連載していた
「バーのマスターはなぜこの店に惹かれるのか 親愛なる東京飲食店」を加筆・訂正、再編集したものです