これからの
飲食店開業 成功のツボ著者:森 和也

❶ 飲食産業を開業するなら、まず知っておきたい!外食産業の市場分析 ❷ 業態開発のツボ ❸ 仕入れとメニュー開発のツボ ❹ 店舗物件の選び方のツボ ❺ 店舗設備と内装工事のツボ ❻ 立地診断と売上予測のツボ ❼ 店舗運営のツボ ❽ 資金調達のツボ ❾ フランチャイズ加盟のツボ ❿ 上手な『閉店』のツボ

判型:A5判
ページ数:
発売日:2020/02/17
ISBN-13:9784751114056
定価:1,980円(税込)

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東京オリンピック直前で建築資材が高騰!
そして、大阪万博が続く、令和の時代の
飲食店開業の成功のツボを解説



❶ 飲食産業を開業するなら、まず知っておきたい!外食産業の市場分析
  外食消費の主役人口は減っていく。
  飲食店の市場規模は縮小していない!
  居酒屋業態は苦戦が続く?
  小規模飲食店には厳しい時代。
  1店舗あたりの売上高は増えている?
  開業して10年続く店は1割?廃業率のウソ、ホント。

❷ 新しい、様々な飲食店が誕生する中での「業態開発のツボ」
  レッドオーシャン戦略とブルーオーシャン戦略。
  30%以上「ちょっと上」戦略
  「専門店化」戦略で、地域一番店を目指そう!
  6W2Hの視点で繁盛店をベンチマーキングしよう!
  飲食店の3要素と値決め。
  F+L+R比率65%以内に抑えよう!
  投資回収は6ヵ月以内(ROI=200%)を目標にしよう!
  コト消費からイミ消費、トキ消費へ

❸ 調理の技術があっても知っておきたい「仕入れとメニュー開発のツボ」
  大手の弱点をつくメニュー開発をしよう!
  人気食材から発想してメニュー開発しよう!
  五感を意識してメニュー開発しよう! ..
  一番食べられているものは?
  予算感を裏切らないセットメニューを作ろう!
  仕入れ食材を絞り込もう!
  誰でもできるようにレシピ化・マニュアル化しよう!
  メイン問屋とサブ問屋を上手く使い分けよう!
  チェーン店仕入れの幻想と現実。
  ビールは一次卸から仕入れよう!

❹ 妥協や予算だけで決めるな!「店舗物件の選び方のツボ」
  店舗物件流通の仕組みはこうなっている!
  企画料?広告料?不動産屋の手数料のヒミツ。
  掘り出し物はここにある!本当にインターネットに良い物件は無い?
  ナイナイの物件とは?
  個人の飲食店新規開業者は嫌われる?
  不動産業者を訪問する前に必ずやっておくこと。
  不動産業者訪問時のポイントと即レスの重要性。
  サブリース業者の物件取引の実態はこうなっている!
  一番手申し込みは本当に有利か?家主に印象づけるには?
  造作譲渡価格の相場は?
  居抜き物件は撤退理由が大事なポイント。
  資金の無い人ほどスケルトン物件での出店を考えてみよう!
  連帯保証人と家賃保証会社の微妙な関係。
  事業用定期借家契約の落とし穴。
  家主の与信状況は大丈夫?
  飲食店営業許可証と深夜営業。
  防火対象物と防火管理者

❺ 業者にお任せは禁物!「店舗設備と内装工事のツボ」
  ガス設備のチェックポイントはここだ!
  電気設備のチェックポイントはここだ!
  給排水設備のチェックポイントはここだ!
  吸排気設備・エアコンのチェックポイントはここだ!
  工事区分を確認しよう!
  保健所チェックのポイント。
  中古厨房機器は買いか?どのぐらい持つの?
  平面図を書いて具体的な営業イメージを持とう!
  激セマ店舗の落とし穴。
  DIYは本当にお得か?
  内装業者の選び方。
  相見積もりの取り方と見積書のチェックポイント。
  内装工事金額の目安。
  使いまわしの利く設備と要注意設備

❻ 開業前にきちんと、しっかり判断したい「立地診断と売上予測のツボ」
  足切り基準で物件を絞り込もう!
  都市型物件の動線調査。
  都市型物件の駅からの距離調査。
  都市型物件の視界性調査
  都市型物件の階数調査
  都市型物件の店舗間口調査
  都市型物件の店前歩行者通行量調査
  都市型物件の駅乗降客数調査
  郊外型物件の動線調査
  郊外型物件の大型商業施設からの距離調査
  郊外型物件の視界性調査
  郊外型物件の敷地間口と駐車場調査
  郊外型物件の店前自動車交通量調査
  郊外型物件の大型商業施設店舗面積調査
  仮想サンプル店舗を見つけよう!
  実際に売上予測をしてみよう!
  コバンザメ出店戦略と競合店の考え方
  積極的に地方を狙ってみよう!

❼ 店を続けるための経営方針を持とう「店舗運営のツボ」
  サイレントオープンのすすめ
  徹底的に現場を熟知しよう!
  「利益のピラミッド」を頭に入れよう!
  環境整備(5S)が全ての土台。
  スタッフィングは規定時間に基づいて行おう!
  スタッフを他部署化しよう!
  理論原価と実際原価を把握しよう!
  ABC分析と落とし穴
  マニュアルはスタッフのために作ろう!
  スタッフに自分の考え方、ビジョンを語ろう!
  不正をさせない仕組みを考えよう!
  お客様との会話が一番の販促!
  媒体販促の鉄則は売れているところをさらに伸ばす!
  積極的に新たな知識や外部の情報をインプットしよう!

❽ 正確な返済計画を立てられる店は、成功する「資金調達のツボ」
  開業資金は本当はいくら必要なのか。
  初めての資金調達はここへ行こう!
  公庫審査を早める裏ワザ
  事業計画書と損益分岐点(CVP)分析
  厨房設備はリースにすべきか?

❾ 飲食店開業の、もう一つの手段「フランチャイズ加盟のツボ」
  フランチャイズ契約とは何ぞや?
  FC加盟の連帯保証人に注意!
  パッケージライセンス契約とは?
  4つの指標で絞り込もう!
  撤退店ゼロのマジックを見破る。
  売上予測の提示の有無と精度を確認しよう!
  業績の悪い加盟店にこそ話を聞いてみよう!
  同業他店でアルバイトしてみよう

❿ そして、このことも知っておきたい「上手な『閉店』のツボ」
  その解約予告はちょっと待った!
  動産屋を活用しよう!
  撤退のボーダーライン決めと実験店舗


【まえがき】
 はじめまして、飲食店の開業コンサルタントをやっている森和也と申します。何だかんだで店舗業界、飲食業界に20年以上携わっています。今年は、個人や中小企業を対象にした飲食店の居抜き物件を専門的に扱う株式会社リバイブを設立してから7年目にあたりますが、それ以前にも約5年間ほど大手チェーン店向けのスケルトン物件を専門的に扱う有限会社店舗開発サービスという会社を経営していました。合間には、東証1部上場企業子会社の年商40億円のレストランチェーンの代表を務めたり、自社でも焼き鳥、イタリアン、カフェバー等の経営も行ってきました。
 これまで規模を問わず数多くの開業者の成功や失敗を見てきましたし、私自身も飲食店での成功や失敗を数多く繰り返してきた経験から、これから新たに飲食店を出店する人がリスクを最小限に抑えて開業するためには、あるいは将来的なリスクをきちんと想定した上で飲食店を経営していくためには、「はじめが肝心」で、まずは絶対的な知識・情報不足を補う必要があると思うに至りました。失敗する時は失敗するべくして失敗していますし、成功する時は成功するべくして成功しているケースが多いからです。はじめのプランニングの時点で将来の成果が見えているといっても過言ではありません。 飲食店って、難しく考えなくても自分にもなんとなくできそうな気がしますよね。「最悪でも食っていければいいや。」とか考えてスタートしますよね。まあ、店出すのは簡単です。ある程度のお金さえあれば誰でもできます。20代、30代の若いうちなら、プランニングが粗削りで多少ピントがずれていても、ガムシャラにやっていれば(あまり儲からなくても)何とか1店舗ぐらいは経営できたりします。
 ですが、40代、50代になってくると体力勝負の飲食店の現場にずっと立ち続けるのは非常にキツイものです。私の実感からもそうですし、弊社にも40代後半~50代の経営者の方から「ぎりぎり経営を長年続けてきだけど精神的に疲れ果てたので閉店したい。」というご相談や、「足腰の痛みに耐えながら現場に立ち続けてきたけれど、医者からドクターストップの宣告を受けたのでもう閉店したい。」というご相談がかなり多く寄せられます。ですから、飲食店を開業するなら、体力のある若いうちだけでなく、10年後、20年後、自分の体力が衰えてからのことも視野にいれておかなければなりません。 ですから、この本ではいわゆる「飲食店のオヤジ」になることをゴール(成功)とするのではなく、儲かる1店舗目を経営しながら人を育てて、3店舗、5店舗、それ以上と複数店舗を経営し、なるべく経営者自らが現場には立たなくても店が回る「複数飲食店のオーナー経営者」になるということをゴール(成功)として設定し、そのためにはどのように開業し、経営すべきかという視点でお話させて頂きたいと思います。
 飲食店を開業・経営するのには、色んな知識や経験が必要ですが、これらはそれぞれ単独のものでなくて、複合的に絡み合っていて、バランスよく理解してないといけません。そして、それぞれには絶対にはずせない「ツボ」があります。この「ツボ」をおさえないまま、イチかバチかの勝負だと意気込んで開業しているケースをよく見かけますが、1店舗目がうまくいくかどうかも非常にリスキーですし、たとえ1店舗目はたまたまうまくいっても2店舗目、3店舗目で行き詰まったりしています。
 本書では、10章に分けて重要なポイントを、私のこれまでの知識と経験を基に、それぞれを「ツボ」としてまとめました。なかには、業界のブラックボックスになっていて業界の外にいる方には分かりにくいことや、これまでタブーやグレーゾーンになっていてほとんど語られてこなかったこと、コンサルタント自身の知識・経験不足から詳細に語られてこなかったことなども、出来る限りありのままの実態を私の実体験も交えながら書かせて頂いた部分もあります。ぜひ本書を熟読し、それぞれの「ツボ」をおさえて、儲かる飲食店の開業に役立てて頂ければと思います。

これからの
飲食店開業 成功のツボ

森 和也

❶ 飲食産業を開業するなら、まず知っておきたい!外食産業の市場分析 ❷ 業態開発のツボ ❸ 仕入れとメニュー開発のツボ ❹ 店舗物件の選び方のツボ ❺ 店舗設備と内装工事のツボ ❻ 立地診断と売上予測のツボ ❼ 店舗運営のツボ ❽ 資金調達のツボ ❾ フランチャイズ加盟のツボ ❿ 上手な『閉店』のツボ

判型
A5判
ページ数
発売日
2020/02/17
ISBN-13
9784751114056
備考
定価
1,980円(税込)
東京オリンピック直前で建築資材が高騰!
そして、大阪万博が続く、令和の時代の
飲食店開業の成功のツボを解説



❶ 飲食産業を開業するなら、まず知っておきたい!外食産業の市場分析
  外食消費の主役人口は減っていく。
  飲食店の市場規模は縮小していない!
  居酒屋業態は苦戦が続く?
  小規模飲食店には厳しい時代。
  1店舗あたりの売上高は増えている?
  開業して10年続く店は1割?廃業率のウソ、ホント。

❷ 新しい、様々な飲食店が誕生する中での「業態開発のツボ」
  レッドオーシャン戦略とブルーオーシャン戦略。
  30%以上「ちょっと上」戦略
  「専門店化」戦略で、地域一番店を目指そう!
  6W2Hの視点で繁盛店をベンチマーキングしよう!
  飲食店の3要素と値決め。
  F+L+R比率65%以内に抑えよう!
  投資回収は6ヵ月以内(ROI=200%)を目標にしよう!
  コト消費からイミ消費、トキ消費へ

❸ 調理の技術があっても知っておきたい「仕入れとメニュー開発のツボ」
  大手の弱点をつくメニュー開発をしよう!
  人気食材から発想してメニュー開発しよう!
  五感を意識してメニュー開発しよう! ..
  一番食べられているものは?
  予算感を裏切らないセットメニューを作ろう!
  仕入れ食材を絞り込もう!
  誰でもできるようにレシピ化・マニュアル化しよう!
  メイン問屋とサブ問屋を上手く使い分けよう!
  チェーン店仕入れの幻想と現実。
  ビールは一次卸から仕入れよう!

❹ 妥協や予算だけで決めるな!「店舗物件の選び方のツボ」
  店舗物件流通の仕組みはこうなっている!
  企画料?広告料?不動産屋の手数料のヒミツ。
  掘り出し物はここにある!本当にインターネットに良い物件は無い?
  ナイナイの物件とは?
  個人の飲食店新規開業者は嫌われる?
  不動産業者を訪問する前に必ずやっておくこと。
  不動産業者訪問時のポイントと即レスの重要性。
  サブリース業者の物件取引の実態はこうなっている!
  一番手申し込みは本当に有利か?家主に印象づけるには?
  造作譲渡価格の相場は?
  居抜き物件は撤退理由が大事なポイント。
  資金の無い人ほどスケルトン物件での出店を考えてみよう!
  連帯保証人と家賃保証会社の微妙な関係。
  事業用定期借家契約の落とし穴。
  家主の与信状況は大丈夫?
  飲食店営業許可証と深夜営業。
  防火対象物と防火管理者

❺ 業者にお任せは禁物!「店舗設備と内装工事のツボ」
  ガス設備のチェックポイントはここだ!
  電気設備のチェックポイントはここだ!
  給排水設備のチェックポイントはここだ!
  吸排気設備・エアコンのチェックポイントはここだ!
  工事区分を確認しよう!
  保健所チェックのポイント。
  中古厨房機器は買いか?どのぐらい持つの?
  平面図を書いて具体的な営業イメージを持とう!
  激セマ店舗の落とし穴。
  DIYは本当にお得か?
  内装業者の選び方。
  相見積もりの取り方と見積書のチェックポイント。
  内装工事金額の目安。
  使いまわしの利く設備と要注意設備

❻ 開業前にきちんと、しっかり判断したい「立地診断と売上予測のツボ」
  足切り基準で物件を絞り込もう!
  都市型物件の動線調査。
  都市型物件の駅からの距離調査。
  都市型物件の視界性調査
  都市型物件の階数調査
  都市型物件の店舗間口調査
  都市型物件の店前歩行者通行量調査
  都市型物件の駅乗降客数調査
  郊外型物件の動線調査
  郊外型物件の大型商業施設からの距離調査
  郊外型物件の視界性調査
  郊外型物件の敷地間口と駐車場調査
  郊外型物件の店前自動車交通量調査
  郊外型物件の大型商業施設店舗面積調査
  仮想サンプル店舗を見つけよう!
  実際に売上予測をしてみよう!
  コバンザメ出店戦略と競合店の考え方
  積極的に地方を狙ってみよう!

❼ 店を続けるための経営方針を持とう「店舗運営のツボ」
  サイレントオープンのすすめ
  徹底的に現場を熟知しよう!
  「利益のピラミッド」を頭に入れよう!
  環境整備(5S)が全ての土台。
  スタッフィングは規定時間に基づいて行おう!
  スタッフを他部署化しよう!
  理論原価と実際原価を把握しよう!
  ABC分析と落とし穴
  マニュアルはスタッフのために作ろう!
  スタッフに自分の考え方、ビジョンを語ろう!
  不正をさせない仕組みを考えよう!
  お客様との会話が一番の販促!
  媒体販促の鉄則は売れているところをさらに伸ばす!
  積極的に新たな知識や外部の情報をインプットしよう!

❽ 正確な返済計画を立てられる店は、成功する「資金調達のツボ」
  開業資金は本当はいくら必要なのか。
  初めての資金調達はここへ行こう!
  公庫審査を早める裏ワザ
  事業計画書と損益分岐点(CVP)分析
  厨房設備はリースにすべきか?

❾ 飲食店開業の、もう一つの手段「フランチャイズ加盟のツボ」
  フランチャイズ契約とは何ぞや?
  FC加盟の連帯保証人に注意!
  パッケージライセンス契約とは?
  4つの指標で絞り込もう!
  撤退店ゼロのマジックを見破る。
  売上予測の提示の有無と精度を確認しよう!
  業績の悪い加盟店にこそ話を聞いてみよう!
  同業他店でアルバイトしてみよう

❿ そして、このことも知っておきたい「上手な『閉店』のツボ」
  その解約予告はちょっと待った!
  動産屋を活用しよう!
  撤退のボーダーライン決めと実験店舗


【まえがき】
 はじめまして、飲食店の開業コンサルタントをやっている森和也と申します。何だかんだで店舗業界、飲食業界に20年以上携わっています。今年は、個人や中小企業を対象にした飲食店の居抜き物件を専門的に扱う株式会社リバイブを設立してから7年目にあたりますが、それ以前にも約5年間ほど大手チェーン店向けのスケルトン物件を専門的に扱う有限会社店舗開発サービスという会社を経営していました。合間には、東証1部上場企業子会社の年商40億円のレストランチェーンの代表を務めたり、自社でも焼き鳥、イタリアン、カフェバー等の経営も行ってきました。
 これまで規模を問わず数多くの開業者の成功や失敗を見てきましたし、私自身も飲食店での成功や失敗を数多く繰り返してきた経験から、これから新たに飲食店を出店する人がリスクを最小限に抑えて開業するためには、あるいは将来的なリスクをきちんと想定した上で飲食店を経営していくためには、「はじめが肝心」で、まずは絶対的な知識・情報不足を補う必要があると思うに至りました。失敗する時は失敗するべくして失敗していますし、成功する時は成功するべくして成功しているケースが多いからです。はじめのプランニングの時点で将来の成果が見えているといっても過言ではありません。 飲食店って、難しく考えなくても自分にもなんとなくできそうな気がしますよね。「最悪でも食っていければいいや。」とか考えてスタートしますよね。まあ、店出すのは簡単です。ある程度のお金さえあれば誰でもできます。20代、30代の若いうちなら、プランニングが粗削りで多少ピントがずれていても、ガムシャラにやっていれば(あまり儲からなくても)何とか1店舗ぐらいは経営できたりします。
 ですが、40代、50代になってくると体力勝負の飲食店の現場にずっと立ち続けるのは非常にキツイものです。私の実感からもそうですし、弊社にも40代後半~50代の経営者の方から「ぎりぎり経営を長年続けてきだけど精神的に疲れ果てたので閉店したい。」というご相談や、「足腰の痛みに耐えながら現場に立ち続けてきたけれど、医者からドクターストップの宣告を受けたのでもう閉店したい。」というご相談がかなり多く寄せられます。ですから、飲食店を開業するなら、体力のある若いうちだけでなく、10年後、20年後、自分の体力が衰えてからのことも視野にいれておかなければなりません。 ですから、この本ではいわゆる「飲食店のオヤジ」になることをゴール(成功)とするのではなく、儲かる1店舗目を経営しながら人を育てて、3店舗、5店舗、それ以上と複数店舗を経営し、なるべく経営者自らが現場には立たなくても店が回る「複数飲食店のオーナー経営者」になるということをゴール(成功)として設定し、そのためにはどのように開業し、経営すべきかという視点でお話させて頂きたいと思います。
 飲食店を開業・経営するのには、色んな知識や経験が必要ですが、これらはそれぞれ単独のものでなくて、複合的に絡み合っていて、バランスよく理解してないといけません。そして、それぞれには絶対にはずせない「ツボ」があります。この「ツボ」をおさえないまま、イチかバチかの勝負だと意気込んで開業しているケースをよく見かけますが、1店舗目がうまくいくかどうかも非常にリスキーですし、たとえ1店舗目はたまたまうまくいっても2店舗目、3店舗目で行き詰まったりしています。
 本書では、10章に分けて重要なポイントを、私のこれまでの知識と経験を基に、それぞれを「ツボ」としてまとめました。なかには、業界のブラックボックスになっていて業界の外にいる方には分かりにくいことや、これまでタブーやグレーゾーンになっていてほとんど語られてこなかったこと、コンサルタント自身の知識・経験不足から詳細に語られてこなかったことなども、出来る限りありのままの実態を私の実体験も交えながら書かせて頂いた部分もあります。ぜひ本書を熟読し、それぞれの「ツボ」をおさえて、儲かる飲食店の開業に役立てて頂ければと思います。